宇宙ちゃんねる (Uchu Channel)

宇宙ちゃんねる(Uchu Channel)を通して現役ロケット開発者がわたし自身が語る、ロケット開発の生の声、宇宙や星に関するいろんな情報を発信しています。 そして、この発信からいろんな人に宇宙に興味をもってもらいたい、日本の自然科学・宇宙産業をもっと活発にしたいと思っています。

日本のロケットは世界のロケットに対抗できるか(小型ロケット編)

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本日は小さいロケットの話

2018.2月にテスラロードスターを打ち上げたスペースXのファルコンヘビーのような大型ロケットがある一方、初期の携帯電話がそうだったように、人工衛星が小型化が進み、機能を絞った10センチ角のサイコロのような超小型衛星を代表とした小型衛星の需要が今後増えてくる。

そうすると、それを打ち上げるロケットも小型でかつ、すぐ打ち上がられる需要が増えてくるわけです。

 

そんな需要に対応するべく世界のロケットメーカーは小型ロケットの運用や開発を進めている。 

そして、日本でも・・・・出資者が堀江貴文さんの”インターステラテクノロジー、ロケットメーカー・建設メーカーなど4社の出資で作られたスペースワンがある。

 

それらの日本のロケットメーカーは世界で売るシェアをとることができるのか考えていこう。

 

コスト、打ち上げ能力などでまとめたものは以下の表になる。

 

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総合的に遜色はない、だが特色も打ち出せていないのも現実。

そして、残念ながら日本国内で打ち上げるのが打ち上げ位置の点でビハインドをおっている。

 

超小型衛星が地球を回る軌道は高度500km程度の低い軌道に載せ、何日かに1回同じ場所、同じ時間にある地点を通るような軌道になる。こんな衛星が多数あればほぼリアルタイムで地点の観測が可能になる。

 

打ち上げではこのような経路をとる。地球の自転の向きと同じ東向きに打ち上げ自転の速度エネルギーを打ち上げ速度を上げるのに利用することで、燃料の消費を抑える。

このエネルギーが1番大きいのが赤道で1周が地球の半径となる位置。地球が自転で一回転する24時間で1番長い距離を回っているので、速度が一番早くなるからだ。

ロケットを打ち上げる時もこの恩恵を受けないように赤道方向へ打ち上げる

日本は緯度が35度とやや高い位置なので、赤道近くに打ち上げ場所を持っている国に比べれば不利になる。

もっともロシアなどはもっと不利な位置から打ち上げているが、そこは打ち上げ料金、信頼性など違うメリットがあったから打ち上げ需要があったが、

 

日本は国内の需要の底上げ。実際に今は国内の人工衛星ベンチャーは海外のロケットを使って打ち上げていることが多い。それは、大型ロケットの相乗りだと打ち上げる時期の制約が出てしまうことと”国内に小型衛星を専門に打ち上げるロケット”がないからだ。

打ち上げ能力、価格差に世界の小型ロケットと比べて遜色がなければ、まず、国内の需要を取れるようになるのではないかと思う。日本は”小型化”は他の分野でも得意とするところなので、人工衛星の小型化で世界を一歩リードできれば、小型衛星ベンチャーがお客さんをとってくる。

そこに、国内製の小型ロケットがあれば、お客さんは日本以外のロケットメーカーを探す必要がなく、”衛星をロケットまで運ぶ”という面でも手間が省ける。ロケットに搭載する衛星はロケット側とのフィットチェックなど、お互い近いところにあった方が何かと有利なのだ。

小型ロケットの開発はそういったニーズ確保ために早く人工衛星を打ち上げれるように開発していこう!

あとは人工衛星メーカー頼みとなるが、日本が得意とする小型化でお客さんを集めてもらおう。